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Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2007年11月28日

1500キロ! (1)

え~と、
何から書けばいいんかな?

先週の木曜から昨日まで、いわゆる「ツアー」めいたものをやってきたわけですよ。
三連休に、休日出勤の代休をからめての4泊5日。
自家用車に大量の楽器と着替えを積んで、走行距離1500キロ弱。
途中、ともだちのクルマに乗り合いでの移動もあったんで、移動距離はそれ以上になったはずだ。

売り上げ?
単純に「チャージバック-経費」ってことで言えば、凄まじい大赤字ですよ。

そりゃわたしのライブなんていつだって基本的に赤字なんだけどさ、
特にガソリン高の歳の瀬にこの出費、もぉ~痛いこと痛いこと(かあちゃん、ごめんね)。

でもね、それに見合った収穫はあったと思うんだ。
だって旅なんてさ、知らない人や風土に出会うために、わざわざ出かけていくもんでしょ?

そういう意味じゃね、今回のツアーね、もう大成功なんじゃないかなと。

×   ×   ×

11/22(木)早朝
東松山の自宅を出て、経費節減のため一般道を北上。
前橋から関越に乗って走ること1時間。強い北風。榛名山は既に白く煙っている。

・・・月夜野を過ぎたあたりから、白いものが舞い始め。
関越トンネル過ぎるともう一面の銀世界。
土樽から小地谷までがチェーン規制。「雪無し」埼玉県人、ほぼ3年振りにチェーンというものを巻く。

平野に降りてからはさすがに積雪はなかったが、たびたびハンドルを持っていかれるような強烈な季節風。いきなり何かに呪われたような旅の始まりでした。

「富山湾の名物に“樽イカ”というものがあって、このイカが巨大であればあるほど、その歳はドカ雪になるのだ」とは、出発前に職場の上司から聞かされたマメ知識。



では今年の“樽イカ”はどんなもんかというと・・・

・・・いやん(泣)
クラーケンかお前は。

悪天候に道路工事(震災復旧ですな)なんかも重なって、陽もとっぷり暮れた頃に着きました!懐かしい金沢の街。内灘といわれる旧い港町の外れ。
榊アロハシャツ商店
http://www6.ocn.ne.jp/~terry/index.html
醤油問屋の建物を改装したという重厚な木造家屋の二階がステージです。
雪こそ降ってないが、寒いこと寒いこと。
だだっぴろい座敷にストーブをがんがん焚いて
それでもお客さんが集まるにつれてぼちぼち空気があったまってきます。

「アロハ屋のナラ」こと、店主のサカキさん。
なかなかのウクレレフリークで、プラスティックウクレレのコレクションは相当なもの。
しぶい“カマカケイキ”を手にサービス精神満点のステージ。

このひとは超人だ。
ペダルスティール弾き語り(!)の千田さん。
ジャズ/ハードロック/トラディショナルと、なんでもござれ。
足もとにはボロボロに使い込まれたビッグマフとラインシックス。

ファンキーな16ビートのカッティングからエモーショナルなギターソロになだれこみ、
雰囲気たっぷりの歌伴まで・・・

わたしもさ、ときどきは「ウクレレでこんなことまでできるなんて知りませんでした」てなことを言っていただけることがあったりもする。
でも、それって所詮は“ウクレレにしてはよくやってるじゃん”というレベルの話だったりもする。

その意味で、千田さんのペダルスティールは別格。
あらゆるものに対応しきれる自由度=テクニックに加え、それがペダルスティールのソロ演奏であることの必然性を存分にアピールしたアレンジ。なにより、普遍性の源泉である圧倒的なウタゴコロ。

こんな、こんな演奏スタイルがあるなんて、思ってもみなかった。「世間」ってさ、こんなにも広いんだ。

翌朝、お店の周りを散歩してみた。
潮風にさらされる平べったい町並みのそこここに、
味噌蔵・醤油蔵が立ち並ぶ。
北前船の昔から、加賀100万石の食文化を下支えした土地。
  

Posted by 独酔舎 at 23:29Comments(3)