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Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2010年01月11日

2010「鏡開き」ツアー顛末

無事 東松山に帰ってまいりました。

厳寒の岩手。
心配していた雪も、
先週あたりから寒気がゆるんだとかで

軟弱な関東育ちのわたしでも
なんとか転ばずに歩くことができました。

もうひとつ 不安だった体調のほうもまずまずで、
これは しっとり湿った雪国の空気のおかげでしょうか

(こうして帰ってきてみると空気の乾燥は相当なもので、
露出した顔面の皮膚までがヒリヒリと痛いような気がします)

ツアー初日こそ低域が声枯れを起こして
ヒヤリとしましたが、
その後は調子はずれなくらい好調でした。

むしろ、寝込んでるあいだに
だいぶ腕力が衰えていて、
ギターのほうが大変でしたかね・・・

×   ×   ×

初日は三陸沿岸・宮古市の「カントリーズカフェ」。
共演は、やなぎさん。

(今回のツアーでは、移動から宿泊まで
やなぎさんご一家にすっかりお世話になってしまいました。
どうもありがとうございました!)

ログハウス風の店内に薪ストーブが燃えていて、
おお、こりゃいい雰囲気だわいと思っていたら、
ライブは階上の小ホールでやるのだとのこと。

見ず知らずの土地で集客が心もとなかったので
「こんな広いところで・・・」と 不安になりましたが、
お店の常連さんや古い知り合いも来てくれて
なんとかライブ成立。

演奏の前後、BGMとして
わたしの『Freedom?』が大音量で掛かっていて、
・・・こういうの、ちょっと慣れてなかったものだから
え~、ちょっとこっぱずかしかったです。

×   ×   ×

二日目は花巻市土沢のカフェ『ほうほう』。
夏のイベントでお世話になっている
「ほうほう」こと溝淵和雄さんのお店です。

溝淵さんはかつて東京で、
新譜ジャーナルのギター講座を執筆したり
コーラスグループ『サーカス』の音楽監督
伝説のライブハウス『青い森』のプロデュース
・・・等等。
もちろん、ご自身もプレイヤーとして長く活動していたかたで、

溝淵さんに自分のまとまったステージを観ていただくことが
じつは今回のツアーの目標のひとつでありました。

リハーサルでは、マイキングから
ボーカルやギターの技術的なことなど
かなり耳に痛いところまでご指摘いただいて、

これでわたしも「溝淵学校」の生徒になれたかな?
これをきっかけに、またちょっと
演奏スタイルが変わるかもしれません。

リハの段階でとことん緊張してしまったので、
本番はすっかりリラックスしてできました。
溝淵さんご一家との
ホームパーティーのような打ち上げも
とてもあたたかで楽しかった。

×   ×   ×

2日間お世話になったやなぎ家を後に、
学生でにぎわう東北本線の鈍行にゆられ
コトコトと盛岡へ。

この二十年で、岩手の若者もすっかり
お洒落(・・・というか、東京風)になりました。
それにしても、若い女性の南部ことばって
なんであんなに可愛らしいんでしょう。

×   ×   ×

盛岡『CrossRoad』は、石川啄木の歌でおなじみ
不来方(こずかた)城の一角にあります。
周囲は間口二間ほどの飲食店が
びっしりと軒をつらねる
昭和の匂いプンプンの歓楽街。

「盛岡じゃじゃ麺」の超・名店
『白龍(ぱいろん)』も、このなかにあります。

これはどうやら、
城内にある神社への参拝客の
「精進落とし」の場として
自然発生的にできあがったもののようで、

わたしが盛岡に通いはじめた頃は
小料理屋やバーばかりだったのですが、
近年は若者向けのお店も入り始めているみたい。

でも、近頃
お城の史跡整備の一環として
この飲食店街をすべて追い出してしまおうという
動きがあるのだそうです。

浅草六区を引き合いに出すまでもなく
社寺と背中合わせに歓楽街が広がる風景だって
立派な歴史的景観だと思うのですが
そのへん、どうよ。どうなのよ。

この日の共演は『ひなげし』。
南部盛岡の重鎮・よしだかずをさんと
スーパーギタリスト・玉山徳臣さんのデュオです。

リハを終えて、開演までの間
自宅へのお土産買いにつきあっていただき、
ついでに近所の蕎麦屋で
打ち上げの予行演習を・・・

すっかり気分が良くなったところで
ライブがスタート。

わたしは、超・久しぶり
ウクレレの昭和歌謡特集から、
後半はギターでオリジナルを。
なんとなく前日の『ほうほう』を引きずった感じで、
全編座って歌ってみました。

体が動かないぶん
歌に集中できたり
立奏だと気がつかない発見もあったりして、
これはこれでいいもんだなと。

『ひなげし』は洋・邦交えたグッドタイムミュージックを
サービス精神満点かつハイテンションなアレンジでくるんだ
超肉食系ブルースデュオ。

憂歌団の「マディ・ジャンプス・ワン」を
アコギ2本で完奏するテクニックも相変わらずです。

・・・かつて、そのバンド名から
「ほのぼの・しっとり」を期待して観に来た女性客が
目の前で展開される修羅場に圧倒されて泣いちゃった!などという
微妙すぎるエピソードもお聞きしましたが!

×   ×   ×

よしだかずをさんのお店
『ひねもす ほっと茶屋』の常連であるという女性客ふたりが
わたしの曲を気に入ってくださり、

CDをお買い上げいただいたり
お酒をご馳走してくださったり
他のお客様にもいろいろと声をかけていただいて
ああ、楽しかった。

ツアーの締めにもってこいの
にぎやかな夜になりました。

よしださんにタクシーを呼んでいただき、
(このときのドライバーも、
地元のシンガーのかたでした!)

熱気さめやらぬ『CrossRoad』を後に
小雪の舞う盛岡バスセンターへ。

×   ×   ×

そんなこんなで、
3泊4日の厳寒ツアー。
「よりによって、こんな時期に・・・」
というご意見もありましたが、

ライブの出来不出来以前の問題として

たくさんの人と出会い、話し、
自分の演奏スタイルを見つめなおす意味でも
年の初めにふさわしい
有意義な旅になったと思います。

1月のライブはこれでおしまい。
(突発的にいろいろと入るかもしれないけど・・・)

旅の荷物を整理しつつ、
2月から また
“じわっ”と動いてみたいと思います。   

Posted by 独酔舎 at 23:31Comments(0)