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Posted by さぽろぐ運営事務局 at

2009年12月11日

ちょっとした提案

「あのねぇ、ちょっと提案なんだけど、
・・・皆さん、寒いですか?」

唐突に、ほんとに唐突に
小室さんが言った。

×   ×   ×

ここは皆野ホンキートンク。
伝説のフォークユニット『六文銭』のライブも
中盤に差し掛かろうとするあたりでのデキゴト。

みんな一瞬答えに困る。
暖冬とはいえ、12月の秩父。
寒いかと問われれば、
寒くないわきゃないのである。

だからこそ、
出入り口脇の壁に据え付けられた
大型のエアコンが、
ぶんぶんと低いうなり声を上げて
“仕事”してるのである。

「あのね、提案なんですが、
このエアコンをしばらくの間切ってみませんか?
でね、寒くなったらすぐに点けるの。

あとね、ここでも“ぶ~ん”って言ってるの、これは・・・
照明機材のファン? じゃ、これも切ってみませんか?
ぼくと(及川)恒平は、手元だけ見えれば
なんとかなるから。」

×   ×   ×

これを
K藤F之介さんや
N川Iサトさんが言ったら、
客席が一瞬で凍り付いて
大変なことになるに違いない。

そこは、
白髪白髭の“フォーク仙人”
小室等さんだからこそ許される
究極のアラワザ。

×   ×   ×

結局、
客席のあちこちから
「そうだそうだ!」という声が上がり、
あたふたと電源を切ってまわる
ホンキー店主・まーちゃん。

しばしあって、ライブが再開されると、

この“フォーク仙人”は

さきほどの「提案」が
老舗のこだわりでも
「掴み」のためのハッタリでも
ないということを

100人近い観客の前で
じわりじわりと証明しはじめたのだ。

×   ×   ×

とにかく、唄も楽器も
基本はオフマイク。

特に小室さんと及川さんのギターは
マイクから1m前後を基本に、
ときに2m近い距離を取っている。

それでも聴きづらいとは感じられない。

そもそもの前提として
ステージ中央に
4本のボーカルマイクと
3本のギターマイクが立っていて、

4人のメンバーは
状況に応じて
その間合いに出入りしていく感じ。

もちろん盛り上がってくると
客は手拍子打ったり
いっしょに歌ったりするのだけど

それでも聴きづらいとは感じられない。

完璧に「成り立って」しまっているのだ。

そういえば、ステージに並んでいたマイクは
ごくあたりまえのシュアー57・58。

高価なコンデンサーマイクも備え付けているこの店で。

×   ×   ×

「PAの本質は“増幅”ではなく
ステージ上の音場を
そのまま客席に届けること」

基礎知識として先輩方に
聞かされてはきましたが、

こうまでまざまざと
見せつけれれてしまっては
まさにグゥの音も出ませんねぇ。

もちろん、こういう
(今となっては)特殊なスタイルは、
演者はもちろん
客も選ぶのでしょうけど・・・

×   ×   ×

ほんとにおもしろいミュージシャンって、
PA無しでもおもしろいよね。
・・・っつうか、
生音のほうが
自由でおもしろかったりするよね。

じゃ、お前がやってみろって
言われたら
できないんだけどね。

×   ×   ×

とりあえず明日は
風邪で体調ガタガタなんで
ひさしぶりにライン出力のお世話になります。

☆12月12日(土)
@鴻巣「羽数」
開演18:00~
チャージ:投げ銭
出演:
 新井薬師自警残党団
 miti
 スイートワイルドフラワー
 独酔舎
  

Posted by 独酔舎 at 21:45Comments(0)